【感想】小説「魔眼の匣の殺人」

映画化された「屍人荘の殺人」の続編を読みました!

2019年12月に神木隆之介と浜辺美波の主演で公開された映画「屍人荘の殺人」、すごく面白かったので原作小説も読んだのですが。

【感想】映画「屍人荘の殺人」
https://kazefukukoya.seesaa.net/article/201912article_14.html
【感想】小説「屍人荘の殺人」
https://kazefukukoya.seesaa.net/article/202001article_19.html

その続編となるこの「魔眼の匣の殺人」もいつか読んでみたいと思ってたんですがようやく読むことができましたよ。

前回の事件を引き起こした「班目機関」を調査している美少女探偵・剣崎比留子と葉村譲。前作以上にこの二人のラブコメ的な関係も注目ポイントになってますね(笑)。葉村視点で物語が進行していくわけですが相変わらず平易な文章で読みやすくていい。今回もすいすい読めましたよ。前作同様、人名を覚えやすいように工夫されてるのも特徴ですね。

「屍人荘の殺人」はゾンビの集団によってクローズドサークルとなった別荘での連続殺人ですが、今回は「未来予知」。こういう要素が入ってきてるところが普通のミステリとはちょっと違う面白さでもありますね。「魔眼の匣」に他の来訪者たちと共に閉じ込められた比留子と葉村は予知能力者である老女・サキミの「あと二日で男女二人ずつ四人が死ぬ」という予言に翻弄されることに。その場に来ていた少女・十村がスケッチブックで10分以内の未来を描く能力があるというのもポイントですね。
物語は半世紀前の実験が影響してるというあたりに金田一シリーズとかを思い出させられるなあ。連続殺人の犯人の正体を比留子が暴いたときはその動機に驚かされましたが、その後のエピローグで真の黒幕とも言うべき人物が明かされたときにもゾクゾクきましたねー。なるほど、確かにちゃんと注意深く読んでればその矛盾は文章で明示されている。
最初の女性犠牲者は死んだのはちょっとかわいそうでしたが生きてたら続編にも出さないわけにはいかないししょうがないのかも。

あとやはりちょっと普通のミステリと違うのは主人公コンビの比留子と葉村も傍観者ではなく当事者というところですね。決して安全圏にいるのではなくいつ犠牲者となるかわからない緊張感がある。特に比留子は子供のころから常に自衛のために推理して生き残ってきたわけですし。そしてそれを自覚したうえで二人が互いを守るための行動を取ろうとしはじめているんですよね。


シリーズ通しての謎である班目機関に関してはまだまだこれから解明していくことになるでしょうし、続編も書かれるようなので楽しみです!


魔眼の匣の殺人 - 今村 昌弘
魔眼の匣の殺人 - 今村 昌弘

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