【感想】キャプテン翼 43話「猛虎ゲキる」

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準決勝第1試合、東邦対明和東。元明和FCメンバー同士の対決!

感想】キャプテン翼 42話「不死鳥(フェニックス)・翼」
https://kazefukukoya.seesaa.net/article/201901article_21.html

〇ベスト4出そろう

ベスト4に勝ち残ったのは南葛(静岡)・ふらの(北海道)・明和東(埼玉)・東邦(東京)。小学生大会と全く同じ都道府県なんですよね。キャプテン翼の世界では中学生までならこの地域がビッグ4と呼んでいいのかも。

この日も南葛の応援に南葛市を出発する大友中カルテットの姿が。毎回わざわざ埼玉まで出向いてるんですよね。石崎との約束とはいえいい奴らだ(笑)。自分たちと同じように小学校時代から主力の抜けた明和東を決して東邦にとって楽な相手ではないと見る浦辺。

〇前半、東邦を抑え込む明和東

準決勝第1試合、東邦対明和東。
明和東はかつての明和FCメンバーが8人スタメンに。
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南葛市オールスターだった南葛SCと違って明和FCはもともと明和小単独チーム。日向・若島津・タケシという主力中の主力が抜けると有名選手は誰もいなくなったんですよね。立場としては確かに大友に似てますけどあちらは新田と一条という優秀な選手が加入したのと違って明和東は特に補強となる選手はなし。果たしてどこまでやれるのか。実際、僕も明和FCの選手は日向たち三人以外ほぼ覚えてないですからね。
そしてこの試合はどちらの学校にも埼玉出身選手がいるのである種の埼玉ダービーという側面もありますね。

前半、東邦はこれまで通りにタケシがゲームを組み立てて反町が決めるという形を作ろうとするがそうはさせない明和東。かつてのチームメイトであるタケシのことを知り尽くしているだけあってパスをことごとくカットする!
そのままがんがん攻め立てるものの東邦のGKは今大会無失点の若島津。得点は許さず0-0で折り返し。

〇後半。猛虎ゲキる!

ハーフタイム。全国大会に入ってからこれまでは強敵と対戦することなくここまで勝ち進んできた東邦。だからこそ日向抜きでも問題なかったわけですが明和東相手には思うようなプレイができず動揺する東邦イレブン。タケシも成長してるとは言っても三杉の言う通り一年生では司令塔役は荷が重いのか。のちに語られることですけど翼でさえMFに転向してゲームメーカーになったのは一年生の決勝途中からですからね。しかし北詰監督は相変わらず日向を使う気はなし。

そして後半。明和東のCKから至近距離でシュートを撃たれるものの若島津が超反応で弾く。しかしそこに明和特攻スライディング部隊が襲い掛かり沢木に押し込まれてしまう! 明和東が先制! 若島津は大会初失点。
この場面を見てジャージを脱いで飛び出す日向、それを北詰監督に制されてついにブチ切れる!

「命令命令命令……、アンタはこの世で一番偉いのか! アンタの言うことはすべて正しいのか!」

ベンチという檻の中で押さえつけられてた猛虎がついに本当の顔を見せたといったところでしょうね。ただここでの行動は仲間を助けたいという気持ちでなのがこれまでとは違うところかも。小学生時代の日向はあくまで自分のための行動しかしてませんでしたからね。これも北詰監督が意図してるわけではないにせよ結果的に日向の精神的成長を促したことになるんでしょうねー。そして相変わらず佐藤拓也の演技が最高に良い! ほんと日向ははまり役ですねー。
あともうひとつ面白いのは、ここから北詰監督と日向の対立が監督と部員や教師と生徒というより疑似的な「親子対決」みたいになっていくところですね。小学生時代に父親を事故で亡くしている日向は反抗期を体験せずに来たわけですけどここにきて北詰監督がその役割を演じることに。北詰監督役の井上和彦と言えば昔アニメの「美味しんぼ」で巨大すぎる父親へ反抗する息子の役を演じてましたけど時を経て今度は逆の立場になるとは。まあ何より声のカッコよさのおかげで原作以上に北詰監督にも感情移入しやすいのは上手いキャスティング(笑)。

日向は無理矢理試合に出るのを自制して自分抜きで勝ってくれと叫ぶ。それに奮い立つ東邦イレブン!
弱気になっていたタケシもパスカットされても奪い返してドリブル突破。「取られたら取り返す、サッカーはそれしかないんだ!」というタケシのセリフはサッカーの本質を実に的確に表してるなあと。そうなんですよね、サッカーはあくまでボールを奪い合うスポーツで時間が経過したら勝手にこちらにボールが戻ってくるわけじゃない。タケシはゴール前でシュートと見せかけてのパス、それを反町が決めて同点!

このままPK戦に入ってしまうと若島津が東邦にいることもあり追い詰められる明和東。一方で東邦は日向の激で同点狙いではなくあくまで勝ちに行く。そして北詰監督の心境にも変化が。無断でチームを離れても選手たちから信頼されている日向はやはり東邦のキャプテンなのかと。このへん、北詰監督も自分に逆らって言うことを聞かない部員たちに対して頭に血を上らせてしまうのではなく冷静に状況を見られるようになってるんですよね。日向が変わっていったように北詰監督も何かが変わり始めているのかも。

東邦に攻めさせておいて一瞬のすきにカウンターを仕掛ける明和東。しかしこれを若島津が飛び出してボールカット! そのまま攻め上がり最後は反町のパスを豪快に蹴り込んで決勝点! 2-1で東邦が勝利!
アニメでは若島津が五輪編から明かされたもともとFWの選手だったことにも言及されてましたね。この辺は原作を追ってる立場からすると嬉しい補完。

見事、決勝に進んだ東邦。試合に出なかったとはいえ精神的支柱は日向なんだと改めて認識させられた試合でした。日向抜きではここが限界だったんですよね。心境の変化が出てきた北詰監督は果たしてどうするのか、そして日向は試合に出るためにどう行動するのか。
そしてJr.ユースを率いる予定の見上監督はこの試合を見てたとえ日向が大会に一度も出なくてもメンバーに選ぶことを決断。このへんは原作とは違い実力だけでなく精神的支柱としての側面を重視したようですね。

今回は翼が最後に自分のことを「僕」と言ったり作画が全体的にちょっとやばかったり気になる部分もありましたが(笑)。
それと恒例のエンディングを歌うのは今回は若島津でした。Jr.ユース編をやるなら海外勢も歌うんでしょうねー。


次は準決勝第2試合、南葛対ふらの。翼と松山、二人の10番の対決ですね!

【感想】キャプテン翼 44話「背番号10対背番号10」
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