【感想】ハイスクールD×D 16巻「課外授業のデイウォーカー」

吸血鬼編、ギャスパー覚醒!そして誕生する「D×D」!

16巻が発売されて買ってから一気に読みましたが、すさまじい新規の情報量でかなり脳が混乱してます(笑)。ページ数以上に読み応えがあったというか。カラーのピンナップは表がシトリー眷属の死神少女・ベンニーア。裏はカーミラ派の吸血鬼・エルメンヒルデとシトリー眷属の戦車・ルガール。ルガールがかなりイケメンだったのでびっくりしました。もっとごついタイプかと思ってた。何はともあれ本編の感想を。

のっけからゼノヴィア主導の教会トリオに拘束されて一緒にエロゲプレイを強いられるイッセー(笑)。うらやましいように見えてもさすがにこれは耐えられるものではないですよね。ついでに悪魔と学園生活を全力で楽しんでるなあゼノヴィアは。

しかし今回はギャグモードはかなり抑え目。ツェペシュ派の領地でのクーデターに巻き込まれたリアスや木場たちを救うために現地へと赴くイッセーたち。面子はグレモリー眷属+イリナとベンニーア+ルガールのシトリー眷属コンビ。レイヴェルは今回留守番ということに。旅立つイッセーと会話する匙が成長できないでいる自分のふがいなさを吐露してますが、近いうちに禁手化するフラグと見てもいいかもしれませんね。あとフェニックスの涙を差し入れてくるライザーがイッセーとホモフラグを立てようとしている疑惑も(笑)。

現地に到着したイッセーたちはアザゼルと合流、軟禁されていたリアスと木場とも無事に再会。グレモリー眷属が久しぶりに勢ぞろいですね。そしてツェペシュ派の国王になっていたのは兄のマリウスに操られているギャスパーの幼なじみにして「聖杯」の神器を持つヴァレリーだった。ヴァレリーを無理やり救い出そうにも護衛には邪龍最強の「三日月の暗黒龍(クレッセント・サークル・ドラゴン)」クロウ・クルワッハの姿が。ほんとに次から次へと強敵のバーゲンセール状態だ(笑)。

そしてこのクーデターを陰で操る黒幕もついに登場!
ヴァーリの祖父にしてサーゼクス・アジュカと並ぶもう一人の「超越者」リゼヴィム・リヴァン・ルシファー!
外見は40代を超えてるそうですが(イラストではもっと老けてるかな?)、性格的にはなんというか糞神父・フリードが年を取ったらこんな感じじゃないかというようなイカれた性格です(笑)。護衛にはオーフィスから奪った力を再形成して作った少女・リリスを傍らに。ちょっと敵の戦力が強大すぎる。

なんとかヴァレリー奪還を狙うリアスたち。しかしマリウスは先手を取ってヴァレリーの身体からかつてのアーシアのように強制的に「聖杯」を抜き取る儀式を地下で開始! それを阻止するためグレモリー眷属+α出陣!
ここからはRPGみたいに4つの階層で次々と待ち受ける敵を倒していくという図式でわかりやすくていいですねー。
最初の相手は百人以上の吸血鬼の兵士たち。対するはベンニーア&ルガール!
「死神の鎌(デスサイズ)」をふるい、《死にやすぜ……あっしの姿を見た者は皆死んじまいやすぜ》と某ガンダムWの死神のようなセリフを吐くベンニーア(笑)。スピードは木場と互角のレベルというすさまじさ。そして狼男と魔女との間に生まれて魔法も使えるというタフネスのルガール。この二人が圧倒的な強さで全員粉砕。火力不足だったシトリー眷属の戦力が一気に底上げされましたねー。後は匙のパワーアップが実現すればグレモリー眷属も前回以上の苦戦を強いられるかも。

第2の階層では強化された吸血鬼戦士たち。ゼノヴィアとイリナの聖剣+量産聖魔剣攻撃でダメージを与えていくが倒すには時間がかかりそう。しかしここで前に出たのは新たな力を得た小猫。仙術での「白音モード」で肉体を成長させ、死者を浄化する「火車(カシャ)」で一気に全滅させる! 邪気を消滅させる力で一気にこれまでの足手まとい状態から脱却できましたねー。ついでに肉体を成長することも可能になってこれでイッセーの嫁に一歩近づけたか(笑)。

第3の階層で待ち受けていたのは邪龍・グレンデル!
ここは全員で攻撃するものの木場のグラムですらたいしてダメージを与えられない相変わらずの硬さ。しかしイッセーから力の譲渡を受けた木場とゼノヴィアの騎士コンビで高速攻撃。わずかずつダメージを与えていき、ついに膝をつかせることに成功。そしてそこにリアスの新必殺技がついに発動! 「消滅の魔星(イクスティングィッシュ・スター)」と名づけた滅びの球体でグラムとエクス・デュランダルでさえ致命傷を与えられなかったグレンデルを頭部の一部を残して消滅させる! いやー、想像以上にすごい技ですねー。技の完成までにやたら時間がかかったり球体のスピードが遅かったりといろいろ欠点も多いので単独では使いづらい技ですがチーム戦でなら文字通りの「必殺技」になりますねこれは。

しかしこの状態でもまだ死んでいないグレンデル。そしてそこに現れたのはクロウ・クルワッハ!
さらなる強敵を前に加勢に現れたのはヴァーリ! 7巻以来のイッセーとのタッグを形成。この二人相手でも平然と戦い続けるクロウ・クルワッハに対してアザゼルはアーシアにファーブニル召喚を指示(笑)! アーシアから今度はスクール水着を要求してきた変態ドラゴンはアザゼルから渡されていた魔弾タスラムで攻撃。防がれたもののクロウ・クルワッハは時間稼ぎを終えて去っていく。そしてファーブニルの姿を見て心の傷をなめあうドライグとアルビオンの友情が涙を誘う(笑)。

ついに最下層へと到達した一行。しかし儀式はすでに完成、聖杯はマリウスの手に落ちた。そして目の前でヴァレリーを失ったギャスパーはついに真の姿、もうひとりの怪物へと覚醒する。その正体はケルト神話の魔神バロールの断片化した意識だった。「禁夜と真闇たりし翳の朔獣(フォービトゥン・インヴェイド・バロール・ザ・ビースト)」と名づけた14番目の神滅具というべき暗黒の力でマリウス一派を殲滅。すごすぎる。12巻で力の一端を見せてましたがそれどころではなかったですねー。ただヴァレリーの体内にある聖杯はひとつではなく「3つ」であり、最後の一個が残っていたため意識が戻らないものの命だけは何とか2つ目の聖杯を戻しことでつなぎとめることに成功。

そして残る最後の聖杯を奪っていたのはヴァーリが憎悪するリゼヴィム・リヴァン・ルシファー!
「クリフォト」という組織を結成して7巻で登場した「乳神」たちのいる異世界へと侵略戦争を仕掛けるため、その障壁となっているグレートレッドを排除しようと画策。聖書の神が封印のために力を費やしすぎて死の原因となったと思われる「666(トライヘキサ)」を解き放ってグレートレッドにぶつけるのが目的! …なんというかもうスケールがまさかここにきてここまででかくなるとは思わなかった。インフレが止まらない。それでこそ「ハイスクールD×D」ですが(笑)。さらにこのリゼヴィムの能力は「神器無効化(セイクリッド・ギア・キャンセラー)」! 神器能力者の力はいっさい通用しないという反則的な存在! ラスボスですがイッセーが倒すことが出来るのか。

吸血鬼の町を壊滅させようとドラゴン化した吸血鬼たちを放つリゼヴィム。それを食い止めていくイッセーの前に現れたのはグレイフィアの弟・ユーグリット。そして使うのはかつて滅んだイッセーの肉体の一部から創り出したレプリカ神器「赤龍帝の籠手」! レプリカとはいえ本体の能力がグレイフィアに匹敵するほどの強さのために劣勢になるイッセー。しかしアルビオンとの絆からドライグが新たな力を生み出す! 小型の白ドラゴンたちがイッセーをサポート、反射と半減の力でユーグリットにダメージを与える。結局ギャスパーの力を見てリゼヴィムとユーグリットは撤退しましたがこの偽赤龍帝との戦いも熱そうですねー。

…こうして全世界の危機が現実化する中、各神話体系も協力して対テロ組織用のチームが結成されることに。メンバーは、リアス・サイラオーグ・ソーナ・シーグヴァイラの「若手四王」眷属にイリナ・グリゼルダ・デュリオの御使い、幾瀬鳶雄、ヴァーリチーム、アザゼル、初代孫悟空という布陣。

そしてチーム名は「D×D」!

6巻では「ドラゴン・オブ・ドラゴン」という意味で使われてましたが、ついにここに来てタイトルの意味が明かされた、と言っていいんでしょうかね。命名者は小猫ですがゲーマーだってこと考えると案外しっくりくるかも。リーダーはなぜかデュリオになってしまいましたが形だけの存在になるかそれともしっかりリーダーシップを取れるようになるのか(笑)。ついでにヴァーリはオーディーンの養子になることでかつて「禍の団」に所属してた問題が恩赦の方向に。同時にルフェイもそのおかげでイッセーと魔法使いの契約を結ぶことに。やはりルフェイがその立場になりましたね。
そして最後に帝釈天の元には冥府から曹操が復活! 聖槍も返してもらいクリフォトとの戦いに参戦するようですがこれはイッセーたちとの共闘もあるのか?
うーんますます展開が楽しみだ。


というわけで一気に感想を書きましたがこんなに長くなってしまうとは。だって情報量やら怒涛の展開がすごすぎて(笑)。正直3章までがかなりのスケールだったので4章はもう少し狭い世界で話を進めていくのかと思ったらとんでもなかったですね(笑)。もう異世界まで巻き込んでのとんでもない戦いになりそうで興奮が収まらない。

次回はロスヴァイセ回!
ここまでほとんどフラグらしいフラグも立っていなかったロスヴァイセがどうデレるのか、注目ですね!
ハイスクールD×D 16 課外授業のデイウォーカー (富士見ファンタジア文庫)
富士見書房
2013-10-19
石踏 一榮

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この記事へのコメント

2013年10月28日 22:42
こんにちは!クロウ・クルワッハが修行して天龍クラスになっている可能性があるなら、タンニーンがもっと強くなってないとオカシイと思うのは自分でしょうか?彼ほど真面目に修行「レーティング・若手ドラゴン訓練等」をし、実戦もこなしているドラゴンはいないような気がします‥伝説の龍の誇りと尊厳を守る本物「人型ではない」のドラゴンであるタンニーンには活躍して欲しいですね‥残りの伝説のドラゴン達がおっぱい・けつ・ぱんつ・早々隠居・怠け癖・暴れてる等なのでw…コメディとしては最高ですが。
風吹く荒野をのんびりと
2013年10月29日 23:06
>龍さん

今回はドラゴンが集結してのバトルが繰り広げられるシリーズみたいですしタンニーンも再登場しての活躍が見てみたいですね!
ファーブニルのおかげでドラゴンの威厳がどんどん地に落ちていってる状況ですし(笑)。元六大竜王大集結を一度はやってくれるんじゃないかと期待してます!

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